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肥満とそのコントロール1 - 2008年08月28日

ご訪問いただきありがとうございます。今回は、『肥満とそのコントロール』と題して、数回のシリーズものです。

1.日常生活の中で、肥満はなぜ起こるのでしょうか?
現在のペットフードなんてものがなかった時代もあるわけですが、その頃は『人の食べ物の残り物』がいわばペットフードだったわけで、犬まんまとか猫まんまとかいって、お米に味噌汁をかけたもの、お米にかつお節をふりかけ、お醤油をちょっとかけてなんて、それがペットフードの常識なんて頃もありましたね。今ではそんなんでいいというわけではなく、ペットの生理に合った食べ物が出来上がってきています。今後も改良されていくことでしょう。

また、以前は、肥満というものは少なかったと思います。その意味では食生活の変化や飼い方の変化は肥満の大きな要因と思われます。でも一方では、その子の体質的な要素、遺伝的背景、ホルモン異常によるものなどもあるでしょうから、食生活や飼い方を変えれば、それですべてOKというわけにはいかないケースもあるでしょうね。

肥満は食べ過ぎや運動不足で起こりやすいとよく言われます。では、食べすぎ(与えすぎ)や運動不足はなぜ起こるのでしょうか。
                 イメージ:肥満の引き金を引かれてしまい、自ら体重管理を心掛ける犬

これには室内飼いという飼い方やペットに提供される快適な室内環境が大きな要因としてあるように思います。室内でお互いに時間を共有し、ふれあう時間が増えている、これはよしとして、同時に食べ物を与えてしまう機会もチョコチョコと増えているのではないでしょうか。また、外環境のストレス(寒さ、暑さ、湿気、騒音など)を受けないなど、の点に肥満の引き金を引く問題があるように思います。
          
     ・そばにいて可愛いので与えてしまう(与えすぎ)
     ・そばにいて欲しがるのでつい与えてしまう(これも与えすぎ)
     ・ほかの家族の人も与えてしまう(自分だけではコントロールしにくい)
 

『可愛いペットが欲しがっているからあげるの!』は、実は誤りで、本当は『ペットが欲しがっているからではなく、自分があげたいからあげているんだ』というご自分の心、『ペットが喜ぶからではなく、喜ぶ姿を自分が見たいからあげているんだ』というご自分の欲求、などなど自分の気持ちを満たすための誤った行動なんだと気づいていただきたい・・・ですね。

ペットの健康のことを考えれば、こうした、知らず知らずとはいえ、自分に都合のいい解釈ばかりではよくないと思われますし、肥満の改善は難しいのではないでしょうか。ペットは生き物で、おもちゃではありません。
肥満の芽を摘むためにも、ご自分に対しても、ペットに対しても強い注意心を持ち続けたいものです。そうすれば、アルファとしての『しつける意識』も付加効果として期待できるのではないでしょうか(つづく)。

ejima_ac at 08:24 コメント( 0 )  この記事をクリップ!

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