ある日の東京ウエスト動物病院 Blog
もしかして、ペットへの差別? 3 - 2008年08月02日
ご訪問いただきありがとうございます。
『もしかして、ペットへの差別? で始まったこのシリーズ、もしかして、ペットへの差別? 2』を経て、3回目の今回でジ・エンドなんですが、果たして抗インシュリン抗体の結果はどうだったのでしょうか?
当院の要望にお応え下さり、・・・センターさんにも何とか結果を出していただくことができたわけですが、参考値とはいえ抗インシュリン抗体の産生はないことが判り、ホッとしています。
この子(ヨーキー、14齢、♀)については、今まで試行錯誤はありましたが、血糖値のコントロールにも成功(血糖値:94mg/dl)し、今までにない良いコンディションを取り戻しています。
血糖測定検査セット
この子は過去2年半の長い間、糖尿病のコントロールがあまりうまくいっていなかったようです。ご自宅の転居に伴い、当院への診療を希望されたものですが、元病院ともデータのやりとりをさせていただきました。
当時からいつも400〜500mg/dlという高い値を示していたようで、治療の効果はうまく出ていなかったようです。
今回わかったことなんですが、背景には副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)の存在もありました。また、抗インシュリン抗体も参考値ながら見られなかったことは、この子にとってとてもラッキーなことと考えています。
血糖値が安定した今では、『これまでになく体調がいい』と飼い主の方はとても喜んでおられます。これなら、副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)の治療も併せてスタートできると思い、実は、先日からその治療もスタートしたばかりのところです。
また、次の何かの機会にこの子の経過を含めてご紹介できるところがあればと思っております。