ある日の東京ウエスト動物病院 Blog
3日前から右耳を振る - 2013年01月24日
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今回は、日常診療の中でとても多い 耳の話題 です。
3日ほど前から『右耳を痒(かゆ)そうによく振る』とのことで来院されました。
ワイヤーフォックステリア、5歳、8.5Kgの女の子です。
耳の中の分泌物を検査すると、ひょうたん型や楕円型のマラセチアが
多数見つかりました。
この所見から、マラセチア性外耳炎と診断しました。
下はその顕微鏡所見です。
濃く染まるひょうたんや楕円の形
(赤矢印)は全てマラセチアです。
(マラセチア性外耳炎)
外耳炎の原因はほかにも細菌性、混合性などいろいろあります。耳や周辺のにおいがひどい、汚れがすごい、痒(かゆ)みがひどい場合は先ず検査を受けるといいですね。
原因を見つけそれぞれにマッチした治療(局所療法、全身療法)を行えば大抵は治ります。状況によってはエリザベスカラーを付けて掻けないよう耳を保護することも大切です。
結果的に緑膿菌(りょくのうきん)だったというケースもあります。このような場合はなかなか治らず、効く抗生剤が見当たらないこともあります。そうした時はしばらく休薬した後、培養・感受性試験を行い、菌の特定をしたり、効く抗生剤を探し出してやるとうまくいくことが多いですね。
慢性になると耳道を切り取る手術が必要になることもあります。そうならないようにふだんからの予防が大切です。
外来種の何とも奇抜なソウシチョウ(相思鳥) - 2013年01月15日
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嘴(くちばし)は赤でオシドリ様、顔は淡黄色、背の色は暗オリーヴ色でメジロ様、喉(のど)は黄色でキビタキ様、格好は少し太めのシジュウカラ様、いろんな鳥をミックスしたようなソウシチョウ(相思鳥)。
この朝は、20羽ほどの群れで餌をついばんでいました。
ピョンピョンと両足跳びで移動します。
かわいらしくもあり、
きれいでもありました。
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ソウシチョウの小話:分類はヒタキ科、チメドリ亜科、スズメ大の鳥。元は中国の中部〜南部、東南アジアなどの地域に生息し、中国では昔から飼鳥として愛され、わが国には江戸時代中期に同じく飼鳥として輸入されたようです。
きれいに着飾り、お化粧しまくりのような出で立ち、目を引きますね。
トイプードルに見られたブドウ膜炎 Uveitis - 2013年01月04日
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今回は、ブドウ膜炎 Uveitis について簡単にご紹介します。
『昨夜から目が開かなくなった・・・』と来院されました。
トイプードルの3歳、♂(男の子)、4.75Kgの子です。
両目に充血も見られます。
この子は数ヶ月前に『シャンプー後の角膜潰瘍』で来院された
経歴もありました。
**62*01** KR YMST
診ると、前房(ぜんぼう)に濁り(前房フレア)が
見られます(矢印で挟まれたところ)。
この混濁(前房フレア)はブドウ膜炎の診断にとても重要な所見
です。目の中に痛みも出ますので、縮瞳(しゅくどう)
傾向も見られています。
眼圧はブドウ膜炎のためと思われますが、やや低い傾向でした。エリザベスカラーを付け目を保護しながら、治療を始めていくと、だんだんと症状が和らぎ改善に向かっていきました。
治療は、
1.目の中の炎症を取る
2.痛みを取る、痛みを軽減させる(緩和ケア)
3.目を保護する
が大事な3つの柱です。
治療後1週間目には左のように混濁(前房フレア)は
なくなり、すっきりした所見です(矢印で挟まれたところ)。
治療の経過から見て原因は特発性(とくはつせい) [特別な原因が見当たらないのに発病すること。原因ははっきりしなかったり、遺伝的なものであったり、体質的なものとして説明されることが多い。] ではないかと推察されました。
このような子は先々、白内障 にもなりやすいし、悪い場合は 緑内障 を引き起こすリスクもあります。
飼主様には目の検査や目薬での予防をやっていかれることをお勧めしています。
2013年 新年明けましておめでとうございます。 - 2013年01月01日
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新年明けましておめでとうございます。
日本の政治は右往左往の迷いの中から抜け出せませんでしたね。選択が迫られる新しい年に期待したいものです。
経済を始め、台湾、韓国、中国、ロシア、北朝鮮などアジア情勢や世界情勢は果たして今後どうなることやら・・・。
皆様と愛されるペットにとってよい年でありますように・・・。
本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。
* 飼い主の方に役立つ情報 Useful informations for owners