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猫の角膜分離症(Feline Corneal Sequestration) - 2011年08月01日

ご訪問いただきありがとうございます。

今回は、猫の角膜の病気で、角膜分離症(Corneal Sequestration)の黒い物について。

猫の角膜分離症(右眼) この子は右眼に黒い物があるという主訴で紹介されました。
 検眼の結果、同症ということがはっきりしましたが、
 治療法は手術しかありません。
 

 


 58*59 ARI GRC

角膜は層状構造ですから、その層間にメスを当て進めながらはく離切除していきます。もちろん、顕微鏡手術です。角膜に大きく穴が空くこともあります。そのような場合は、結膜を利用したフラップ手術を併行します。

さて、この黒い物の正体は何でしょうか?
小生が大学に籍を置いていた時、このことを解析したことがありました。結果は『鉄』でした。
本症の極めて初期段階では、角膜の中間層に黄色に色付くエリアが先ず出現することからもうなずけます。

そのことを論文にしたことがあります。
興味のある方は下の論文タイトルをクリックしてみてください。
 猫角膜分離症から得られた角膜における鉄の検出(短報)
 Detection of Iron in a Blackish Lesion in a Case of Feline Corneal Sequestration

リンク先のページが開いたら、右欄のプレビュー画面をクリックしてください。
英文ですが、閲覧できます。


ejima_ac at 00:00 コメント( 0 )  この記事をクリップ!

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