ある日の東京ウエスト動物病院 Blog
体調が悪いのに購入してしまうのはなぜ? - 2011年05月25日
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体調が悪いと分かっているのに購入してしまうのはなぜ?
シリーズ記事 自分に合ったペットの選び方 の中で、
ペット購入時の健康問題 に触れてきましたが、
つい先日、まさに当院にてその事例がありました。
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『3日前にペットショップで購入した柴犬(生後1ヶ月ちょっと、♂、体重1.6Kg)なんだけど、下痢をしている。』とのことで来院されました。
飼主様の話を聞いてみると、購入前からすでに下痢はあって、お店の方からもその旨の説明はもらっていたというのです。 『3〜4日しても下痢が治らないようなら動物病院に行ってください。』と言われていたそうです。
(率直な私的印象としては、『売るにあたってそんなことを言うんですか、そのお店は・・・? 在庫整理じゃあるまいに、まぁ〜、開いた口がふさがらないって感じ』でした。)
年に何回かはこのような(購入してすぐ動物病院通いが始まる)事例に遭遇しますが、
今回のように下痢をしているとわかっていて購入する飼主側には大いに問題ありと感じさせられます。
でも、なぜこのような症状(問題)を持つ子を購入してしまうのでしょうか?
もっと自分が求める個体に高い意識や感心を持たなくては・・・と思いますね。そんなんじゃ〜販売店にクレームひとつ言えないなぁって・・・。
下痢なんて話は聞いてなくて、お店から説明もなかったというなら相手方に大いに意見できるところですがねぇ・・・。
『下痢があることは事前に説明していたし、あなたの方でも認識されていたわけですから』ということで、販売店側はノータッチの姿勢のようです。
お店側にも言い分はあるんでしょうが、釈然としませんね。
そのような言い分を通そうとするお店の態度に誠意は感じられません。
・ 下痢の子を販売するなんて、
・ その後、下痢が治らないなら動物病院へ行ってくださいなんて、
・ 購入してすぐに動物病院通いを促すような流れ作りなんて、
・ 下痢があることは前もって伝えていたはずなんて、
そんな無責任な対応は感心致しません。問題を感じます。
やはり、健康な子を供給してほしいですね。
『今は下痢をしてますが、この子がお気に入りであれば、当店の方で治療致します。そうしたら買っていただきます。』・・・と。
(いい意味で、相手の記憶に残る仕事ぶりを発揮してもらいたいですね。)
飼ってすぐ病院通いが始まるなんてお気の毒です。求める側にも意識の自己防衛が望まれます。
ところで、この子の下痢の原因は判明し、現在、お薬を処方し治療を続けておられます。
少しずつ良くなっています(この子にとってはちゃんとやってもらえる飼い主に出会えて結果オーライだったのかも・・・)。
・ ペットを飼うのは 『全介護』 - 2011年05月09日
・ 自分にあったペットの選び方(3/3) - 2011年05月01日
・ 自分にあったペットの選び方(2/3) - 2011年04月25日
・ 自分にあったペットの選び方(1/3) - 2011年04月19日
・ まるでSFの世界 - ペットの個体識別 - 2009年10月23日
・ ペットの付加価値 - 2009年03月10日
・ ペットを入手したところ・・・・ - 2009年02月15日
・ ペットは生き物! - 2008年06月04日
・ 初めてペットを入手しようとされるあなたへ - 2008年05月27日
ペットを飼うのは 『全介護』 - 2011年05月09日
ご訪問いただきありがとうございます。
前3回のシリーズ記事 自分に合ったペットの選び方 に続いて、いよいよペットを飼うことになる訳ですが、
いつの頃からか・・・、
ペットを飼うということは、『全介護の始まり』 と考える
ようになりました。
左の写真は最近の愛犬ライカ。
我が家にやってきて早や4年(ペットは生き物!)。
食事、散歩から始まり、ブラッシング、爪切り、歯ブラシや耳内などのお手入れ、メヤニや目のチェック、シャンプー、健康チェック、病気の検査や予防、治療などなどすべてのことが含まれてきます。
飼い主の私が疲れている時や体調が悪い時などは、『一緒に散歩に行こうよ!』とせがむライカに、『散歩は一人で行って来てよう!!』と愚痴ることもあるんですが、気を取り直して行くよう努めています(どうしてもだめな時は家族の者に代わってもらうことはありますが・・・)。
ましてやこの子が年をとりシニアになってくると動きが悪くなったり、いろいろな病気を持ったり、おむつを付けてのオシッコやウンチの世話まで、ほんとの意味での全介護となっていきます。
何かをしてあげる喜び、うれしがる姿を見る喜び、飼い主に気を許して自分の個性を出してくれる姿をみると愛おしい感情さえ湧いてくる時があります。そんな自分がまた嬉しく感じられます。 Give & Take ですね。
人は人としてやれることをやってあげると、犬は犬としてできることを返してくれる。ペットを飼うということは、お互いの人生を通してのそんなやりとり、なんだなぁと思います。
・ 自分にあったペットの選び方(3/3) - 2011年05月01日
・ 自分にあったペットの選び方(2/3) - 2011年04月25日
・ 自分にあったペットの選び方(1/3) - 2011年04月19日
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自分にあったペットの選び方(3/3) - 2011年05月01日
ご訪問いただきありがとうございます。
下記の記事に続いて、3回目です。
・ 自分にあったペットの選び方(1/3) - 2011年04月19日
・ 自分にあったペットの選び方(2/3) - 2011年04月25日
今回は、とても大事な 『健康問題』 を取りあげます。
飼い始めてすぐに病気が見つかり、動物病院通いが始まる、これではあまりにお気の毒です。そんなことのためにペットを家族の一員に迎えるわけではないのですから。
でも実際にはこのようなケース、意外と多いのでは?
・ メヤニは出てない? (結膜炎、角膜炎など)、
・ クシャミはしてない? (鼻炎など)、
・ 耳を痒がってない? (外耳炎など)、
・ ヒフを痒がってない? (ヒフ炎)、
・ 軟便や下痢はない? (寄生虫や胃腸炎など)、
・ 何となく元気がない? (何か病気がありそう)、
などの健康面にも目を配ってください。
洋服や車、何でも購入される時は吟味(形、大きさ、色、肌触り、フィーリングなどなど)されると思います。ペットも同じで、入手するんであれば、健康な子を求めるのは当たり前のことです。
販売供給する側もそのことをしっかり念頭においていただきたい、と思います。
病気のこととなるとやはり獣医師の判断が求められるところです。
獣医師の側からは、上記の点に加えて、犬や猫では血液型や猫ウイルス検査は重要ですね。入手時には是非知っておいていただきたいところです。
入手されたらすぐに健康診断(ワンニャンドック)を受けるのもいいと思います。
犬や猫は意図的な品種改良を続けられているため、品種ごとに特徴的な疾患をもっていることはよく知られています。また、老齢になると多い犬の心臓病(僧帽弁閉鎖不全症)は、キャバリア、シーズー、ダックス、チワワ、パグ、ポメラニアン、マルチーズ、ヨーキーなどでみられやすいのも衆知の事実です。
このような病気と品種といった点も吟味の対象になるのでは?
ペットを選ぶために期間をかける人は少ないと言われていて、数日で決めてしまったり、一腹(ひとはら)の中から一度見ただけで決定! なんてことは実情かと思います。また、ある日突然の偶然の出会い、あるいは運命的な出会いなんてこともあるかもしれません・・・。
ペットを選ぶ際は、容姿だけでなく、今後長〜いつき合いになるのですから、今回1〜3までに述べてきたいろいろな点を加味しながら選んでいただくと、自分に合ったペット選びにつながると思いますし、ペットは最良のパートナーになれるのでは・・・と思います。
ペットを飼うのはより豊かな暮らしのためにほかならないのですから・・・。
・ 自分にあったペットの選び方(2/3) - 2011年04月25日
・ 自分にあったペットの選び方(1/3) - 2011年04月19日
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