ある日の東京ウエスト動物病院 Blog
手で押し戻したチェリーアイ - 2011年02月23日
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今回は、手で押し戻しそのまま経過をみているチェリーアイの症例を紹介します。
治ったということではないのですが、再発がなければ矯正手術は必要ないでしょう。また、飼い主様も現状、手術を望まれているわけでもありません。
今までにも、チェリーアイに関する記事は、下記のようにいくつかとりあげてきました。
・ チェリーアイに似て非なる症例〔2〕 - 2010年11月19日
・ チェリーアイに似て非なる症例〔1〕 - 2010年11月10日
・ チェリーアイ手術 Cherry Eye Surgery - 2009年10月14日
・ チェリーアイ、3度目の正直 - 2008年10月19日
・ チェリーアイ(犬と猫) (Case)
今回の紹介例は、根治できてる訳ではないので、再発の可能性はあります。でも、今のところうまくいっています。
今後、再発するようなら、 表に出てきた瞬膜腺(チェリーアイ)を元の位置に戻す矯正手術が必要になります。飼い主様にもその旨はお伝えしてあります。
チワワ、7齢、♀
何週間もの間、この状態のようでしたが、
充血、炎症、腫れなどがそれほどでもなく、
戻せるのではと考えトライしてみました。
下の瞼(まぶた)をチェリーアイに被せ、
丁寧に押し込みます。何回か試みると、
下の写真のように収まりました。
0056*8200 HgTbt
2週間後の所見です。
再発はなく、何とか収まっているようです。
飼い主様には、この子をキャンキャン鳴かせたり、
興奮させないようにしてくださいね、と
お伝えしてあります。
このままで行けるといいですね。
雪原のウソ - 2011年02月15日
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“ウソ”という名の野鳥、最初に知った時は『ウッソ〜!』と思ったことを忘れません。面白いネーミングですね。
『フィ フィ〜』と軽い口笛のような声です。
頭から顔には黒頭巾(くろずきん)をすっぽり被(かぶ)り、真っ赤なマフラーを首に巻き(♂)、グレーのコートを羽織(はお)り冬らしい出で立ち。
できるだけカメラを下げて目線に近くなるよう意識して・・・。
光の角度によっては、目がどこにあるのかわかりにくい。
赤いマフラーを付けた方が♂。
このウソは、だいぶ寒いんでしょうか、体をプックリと膨(ふく)らませ
保温に努めてるようにみえます。
やはり、光の具合によっては、目がどこかわかりにくい。
縦画角で。ペンギンみたい?!
小さくガッシリした嘴(くちばし)にいっぱい付けた食べかすや雪氷もご愛嬌。
メス(♀)には、赤いマフラーはないけど、シンプルなモノトーンもなかなか味わい深い。
・ カラ松の若葉に留まるウソ - 2010年07月06日
・ アカウソ♂ - 2009年02月10日
シャンプー時のトラブル: 角膜潰瘍(犬) - 2011年02月11日
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犬のシャンプー後の目のトラブルは止みませんねぇ。
今回もそのような症例に遭遇しました。
『シャンプー時、目に入ったシャンプーを拭こうとして、誤ってアルコールを含んだ物で拭いてしまった。』ということでした。
目を痛がるこの子の様子に、飼主様は慌ててしまい、とっさの行動だったんでしょうが、アルコールの物で拭いてしまったとは大変なことです。この子も痛い上にさらにアルコールとは、とんだ ハプニング〜 でしたね。
飼い主様は初めてのことでもうビックリと仰っていましたし、また、アルコールで追い打ちをかけてしまったことをとても悔いて心配されておられました。
検査の結果、両目ともに傷になっていて、
[角膜潰瘍(かくまくかいよう)]でした。
右目の方がひどく、広い範囲が
緑色(蛍光色素は上皮がはがれた所に残る)
になっています。
蛍光色素で染めると、
傷の形状や広さがわかりやすくなります。
0021*0600 szn shkr
治療が始まって2日目の所見です。
緑に染まる範囲は小さくなって治り具合は順調です。
でも、まだ完治はしていません。
治療は継続しています。
0021*0600 szn shkr
その後8日目の検査では傷は全快していました。このようなシャンプーによる傷の場合は日ごとに広がり悪くなることがあります。要注意ですね。
なお、この子には白内障があることがわかり、現在、白内障の点眼予防処置がスタートされています。
・ シャンプーの時、傷つきやすいのはこんな目! ご注意を!! - 2010年12月25日
・ 猫で初めて! シャンプー後・角膜潰瘍 - 2010年05月13日
・ シャンプーの後の目の障害(角膜潰瘍、Corneal Ulcer) - 2009年08月11日
・ 目が痛いよ〜、またまた、シャンプー後の目の障害 - 2008年12月05日
・ シャンプーに関連した角膜潰瘍の事例 - 予防のヒント - 2008年06月30日
・ シャンプー時に気をつけていただきたい、2点! - 2008年04月28日
ソシンロウバイ - 2011年02月08日
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『香りがいいねぇ〜。』という声があちこちで、いつもの公園のソシンロウバイ。ツ〜ンとした香りがいいですね。
背景にもソシンロウバイを。 f10 SS1/200 ISO200
そばにある梅園を背景に。梅、咲き始めてました。 f40 SS1/20 ISO200
・ 早朝のソシンロウバイ - 2010年01月11日
・ Photo 探検隊 Part 3(〜08/12/26) - 2009年01月11日
1年ほど前から目が見えない気がする(1) - 2011年02月01日
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『目が見えない気がする。』
この訴えは、ある飼主様の言葉です。
どのような行動からそう思われたのでしょうか?
よくお話を聞いてみると、次のような点が浮かび上がってきました。
・おもちゃの場所がすぐにわからず、探している
・わかりにくそうにしている
・1年ほど前から この Low Vision(ロービジョン)の状態は進行しているよう、などなど。
なるほど、かなりの視力低下か見えていない様子がありそうです。
このような時、どのような病気や異常が考えられるでしょうか? と進むわけですが、
診る側からすると、こういった場合、先ず二つに大別します。
1.目は汚く、痛みはあるか?
2.目はきれいで、痛みはないか?
それぞれの具体例を示すと次のようです。
左の写真は、
上記1(目は汚く、痛みはあるか?)の例です。
メヤニなどの分泌物のほか、
目の表面(角膜)の新生血管や白濁などもあり、
濁って目の中も見にくい。
瞳孔(どうこう)もはっきり見えないほどです。
目は汚く、痛みもある。
Low Vision(ロービジョン)の状態です。
左の写真は、
上記2(目はきれいで、痛みはないか?)の例です。
目はとてもきれいです。
分泌物や濁りもなく、瞳孔(どうこう)はくっきり見えます。
目を痛がる様子もありません。
でも、Low Vision(ロービジョン) です。
この大別が診察の第一歩です(続き)。
・ 見えなくなった
・ ぶつかる〔動きがおかしく、急にぶつかるようになった〕
・ 白内障体感レンズ
・ ひとことケア(5) 緑内障