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チェリーアイ、3度目の正直 - 2008年10月19日

ご訪問いただきありがとうございます。

先日、お知り合いの先生から右目のチェリーアイ(Cherry eye)の整復矯正手術を依頼されました。
『過去2回の手術を行っているが、いずれも早期の再発を繰り返している。』といったものでした。
さっそく診察したところ、チェリーアイに間違いないようでした。飼主の方のお気持ちを汲んでも、もうこれ以上の再発があってはならないと思いますし、何よりも担当された先生も同じ気持ちだと思います。

手術は無事終わり、治療前後の所見は下のようです。
左は手術前、右は手術後です。
手術前 チェリーアイ SNY−T9手術後 チェリーアイ SNY−T9

右の写真は手術して7日目ですが、再発はありません。3度目の正直といったところです。チェリーアイ発症から2回の手術を含めて、今までの経過が長かったので赤味が引くのに時間がかかっていますが、とても順調です。

術式には色々な方法があり、それぞれの獣医外科学系の本に紹介されています。
私の方法は、私の著書『眼病カラーアトラス』に紹介していますが、自分なりの工夫とアイデアの結果生まれたものです。他のどこの本にも紹介はされていません。この方法で今まで行っていますが、うまくいかなかった例や再発した例はありませんし、今回ご紹介いただいたような繰り返しの再発例でもうまくいっています。もうかなりの数のチェリーアイ整復矯正手術を経験させていただいていますが、成功率 100%を維持しています。

なお、確認の意味で書き足しておきますが、発症した通常のチェリーアイは決して摘出してはいけません。元の位置に戻すことが大切です。その理由は、この瞬膜腺の働きのひとつに涙の成分を作るということがあるためと言われています。でも、腫瘍などの場合なら、摘出せざるを得ないケースもあるでしょう。


ejima_ac at 18:00 コメント( 0 )  この記事をクリップ!

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