ある日の東京ウエスト動物病院 Blog|東京都小平市学園東町の動物病院

〒187-0043 東京都小平市学園東町29-43

サイトマップ
MENU

ある日の東京ウエスト動物病院 Blog

SARDS サーズ (4) - 2018年10月10日

ご訪問いただきありがとうございます。
(文章が見にくい方は互換表示をONにして、位置ずれなどをご訂正下さい。)

SARDS(サーズ)

SARDS(サーズ: 突発性後天性網膜変性症候群)に罹患した犬は、一般的に数日から数週間の間に急激な視力喪失を示します。この視力の衰えはあまりに急激なため、かえって飼主の方も気づきやすいようです。患眼の病理組織学的検査の実施例は少ないのですが、光受容体の外側セグメントの喪失を示し、網膜電図(ERG)検査では消失型となります。

臨床的に正常な眼底所見を伴う場合、この消失型ERGは本SARDSの顕著な特徴と言えます。通常、ERGにはその影響が現れない視神経炎や頭蓋内腫瘍など他の神経学的原因による急性視力喪失と鑑別することができます。

一般に、SARDS(サーズ: 突発性後天性網膜変性症候群)罹患犬は明らかな神経学的徴候(発作や痙攣など)を示しません。しかし、一部の患犬では、急性視力喪失と全身性の症状との関連が疑われる興奮性を示すことがあるとされています。当初の診察では、眼科検査の所見は正常であるか、もしくは視覚障害の程度を明らかにできる所見は得られません。特に、眼底は正常像を示します。

視覚障害の度合いと一致しない網膜の微細な変性または血管の変化は見られることはあります。一般的な網膜変性もしくは萎縮で見られる明白な眼科的徴候(網膜の菲薄化による過度のタペタムの反射性亢進、網膜血管構造の減弱、視神経乳頭の蒼白化など)は、SARDS発症から数ヵ月後に現れるとされています(つづく)。

                 SARDS サーズ(3) - 2018年06月1日
                 SARDS サーズ(2) - 2017年11月1日
                 SARDS サーズ(1) - 2017年08月15日

飼主様に役立つ情報はこちら

ejima_ac at 00:00 コメント( 2 )  この記事をクリップ!

コメント一覧

2 . Posted by TWAH 院長    2018年12月13日 12:37
5 MIKA様へ
愛犬の視力低下あるいは失明、盲目状態に驚かれていらっしゃることと思います。お気持ちお察し致します。
この病気は痛みがないことは救いです。これからはMIKA様がこの子の目になってあげてください。急性に進行することから最初はこの子も戸惑うことと思います。でも、日にちが経ってくるとだんだんとそのことを受け入れていけると思います。
この子の環境で、物の場所を変えずに同じ位置に保ってあげれば、穏やかな生活はできていけると思います。
この薬を使えば治りますという治療法は確立されていませんが、対症療法的なアプローチは挑戦的段階ではありますが、試みられてはいるようです。
1 . Posted by MIKA    2018年12月13日 11:40
5 11月末に突然に目が見えない状況が判ったので近くの動物病院で目の検査をしてもらったのですが異状なく視神経に関係しているのではと言う事から「大学付属動物医療センター」でMRIその他の検査をして頂いたのですが異状なく、併せて眼科の詳細検査をして頂いた結果(SARDS)と診断されました。不治の病気と聞きあまりに急な出来事で混乱しショックでいます。


Archives
ブログ内検索
QRコード
QRコード
topに戻るボタン