ある日の東京ウエスト動物病院 Blog
ミニチュアダックス(♂)の会陰(えいん)ヘルニア手術 - 2013年11月19日
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今回は会陰(えいん)ヘルニアの手術症例(ミニチュアダックス、10齢、男の子(♂)、5.08Kg)について簡単に触れてみます。
左の写真は、会陰(えいん)ヘルニアの手術後15日目のもの
です。術後の経過は良く、順調に治りました。
**28*32** FJED MN
この子は、5か月ほど前から左の会陰部(えいんぶ)に膨らみが出始め、その時点では、直腸憩室(ちょくちょうけいしつ)や会陰(えいん)ヘルニアなどが考えられる旨を飼い主様にお伝えし、以後、経過観察となっていました。
今回の症状は、会陰(えいん)ヘルニアが悪化し、ウンチが出ない、苦しそうに踏ん張っている、食欲も元気も落ちているなどが3日位前から出てきたとのことでした。診察した時とても痛そうで、苦しく辛そうでした。
視診・触診・聴診を始め、血液検査、レントゲン検査、心電図検査、エコー検査、血圧検査など一連の検査を進め、全身状態の把握と共に、会陰(えいん)ヘルニアと確定診断して、かなり苦しそうな様子でもあったので、飼い主様のご了解を得てそのまま緊急手術に移行しました。
下の写真は痛々しいものですが、術後2日目からの所見を示しました。
経過と共に落ち着いていく様子がうかがえます。
術後6日目あたりからは自分でオシッコ、ウンチができるように
なりました。
この病気は、シニアで ♂のミニチュアダックスに多いですね。今後の課題として、再発や反対側での発症のリスクは残りますので、きるだけ穏やかな生活が望まれます。そのような意味で、一緒に去勢手術も行っています。