ある日の東京ウエスト動物病院 Blog
飼主様のための獣医学 - 高眼圧症治療薬、最新のトピックス - 2009年08月04日
ご訪問いただきありがとうございます。
ペットにも高眼圧症はあります。
多くの場合は急性や慢性緑内障の症状のひとつとしてみられます。人では、緑内障とは区別される『高眼圧症』があり、現在では、『高眼圧症=緑内障、ではない』という考え方が一般的です。
点眼薬については、ちょっと専門的な表記になりますが、現在の標準点眼治療薬はプロスタグランジン関連薬(キサラタンなど)、β遮断薬(チモプトールなど)、炭酸脱水酵素阻害剤(トルソプトなど)の組み合わせとなっています。複数の薬剤の選択ができるようになっています。
(特定の医薬品を紹介するのは気が引けますので、商品名のところはぼかしてあります)
最新のトピックスとしては、β遮断薬と炭酸脱水酵素阻害剤の合剤が出たり、より低濃度で眼圧降下作用が得られるような薬剤が出てきて、その子の目の状況や効果の有無に合わせて、より多くの点眼薬の中から選択できるようになってきたことでしょう。
PS: 私の臨床経験の中では、実は緑内障なのに結膜炎と誤診されているケースがあります。それは一見症状が似ているからですが、獣医師の未熟さによるところも否めません。結果、手遅れになり光を失ってしまったケースもあります。臨床技術の高い獣医師ならそこのところを見逃すことはありません。
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